このたび、認知症のバイオマーカーに関する総説論文がアクセプトされました。
国立長寿医療研究センターの春日健作先生と共同で執筆いたしました。
アルツハイマー病は、抗アミロイド抗体療法の登場により、その診療のあり方が大きく変わりつつあります。従来は臨床症状に基づく診断が中心でしたが、現在ではバイオマーカーに基づく診断が重要な位置を占めるようになっています。
本総説では、アルツハイマー病のバイオマーカーに関する最新の知見を、実臨床に役立つ形で整理しました。
特にイメージングバイオマーカーの観点から重要なのが、「海馬萎縮」の捉え方です。
かつてはアルツハイマー病の特徴的所見と考えられていた海馬萎縮ですが、現在ではそれ自体が診断の決定的根拠とはならないことが明らかになってきています。本論文では、その背景や考え方の変遷についても詳しく解説しています。
今後の認知症診療におけるイメージングの位置づけを再考する上でも、一つの整理となる総説になったのではないかと思います。ご興味のある方は、ぜひご一読ください(少し長めですが…)。
First authorの小林剛先生は、まだ研修2年目の若手医師です。私たちとともに研究を志し、2025年4月より研究活動に参加されています。膨大な文献を丹念に読み込み、見事にまとめ上げてくださいました。心よりお祝い申し上げます。
私たちは、イメージングを用いて研究と臨床をつなぐトランスレーショナル研究を通じて、医学への貢献を目指しています。将来研究を志す若手医師の皆様、また臨床への応用を目指す基礎研究者の皆様、もしご関心がありましたらぜひご連絡ください。一緒に新しい知見を切り拓いていければ嬉しく思います。
最後に、本研究をご指導くださいました春日健作先生に深く御礼申し上げます。
