ADPD2026にてポスター発表:神経グリア代謝からみたPSP病態の再考

2026年3月16日から21日にかけてコペンハーゲンで開催されたADPD2026に参加し、ポスター発表を行いました。本学会への参加は今回で2回目となります。

発表演題:
Altered astrocyte–neuron crosstalk in progressive supranuclear palsy: integrated evidence from proteomics and magnetic resonance spectroscopy

ADPDは、アルツハイマー病およびパーキンソン病に関する基礎から臨床までの研究を横断的に扱う国際学会であり、最新の知見を包括的に把握できる機会となりました。本研究グループの発表は比較的専門性の高い領域に属するものでしたが、関連するin vitro研究との共通性も確認され、研究の方向性を再検討する上で有益な示唆が得られました。
本研究は、神経グリア代謝およびエネルギーフローの観点から神経変性疾患の病態理解を再構築する試みであり、今後の展開が期待されます。また、海外研究者との議論や新たな交流を通じて、今後の共同研究の可能性についても有意義な機会となりました。

次回は2027年にバルセロナでの開催が予定されており、引き続き成果発信を行っていく予定です。

 

ADPD2026の夜、コペンハーゲンの街中での夕食後
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認知症のバイオマーカーに関する総説論文がアクセプトされました!

このたび、認知症のバイオマーカーに関する総説論文がアクセプトされました。

The 2024 NIA-AA biological definition of Alzheimer’s disease: linking biomarkers to clinical practice

国立長寿医療研究センターの春日健作先生と共同で執筆いたしました。

アルツハイマー病は、抗アミロイド抗体療法の登場により、その診療のあり方が大きく変わりつつあります。従来は臨床症状に基づく診断が中心でしたが、現在ではバイオマーカーに基づく診断が重要な位置を占めるようになっています。

本総説では、アルツハイマー病のバイオマーカーに関する最新の知見を、実臨床に役立つ形で整理しました。

特にイメージングバイオマーカーの観点から重要なのが、「海馬萎縮」の捉え方です。
かつてはアルツハイマー病の特徴的所見と考えられていた海馬萎縮ですが、現在ではそれ自体が診断の決定的根拠とはならないことが明らかになってきています。本論文では、その背景や考え方の変遷についても詳しく解説しています。

今後の認知症診療におけるイメージングの位置づけを再考する上でも、一つの整理となる総説になったのではないかと思います。ご興味のある方は、ぜひご一読ください(少し長めですが…)。

First authorの小林剛先生は、まだ研修2年目の若手医師です。私たちとともに研究を志し、2025年4月より研究活動に参加されています。膨大な文献を丹念に読み込み、見事にまとめ上げてくださいました。心よりお祝い申し上げます。

私たちは、イメージングを用いて研究と臨床をつなぐトランスレーショナル研究を通じて、医学への貢献を目指しています。将来研究を志す若手医師の皆様、また臨床への応用を目指す基礎研究者の皆様、もしご関心がありましたらぜひご連絡ください。一緒に新しい知見を切り拓いていければ嬉しく思います。

最後に、本研究をご指導くださいました春日健作先生に深く御礼申し上げます。

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Neurovascular Unit 研究会 2026での講演

2026年1月24日に下記の研究会で発表させていただきました。自身の発表への理解を深めるとともに、他の発表から新たな知見を得ることもでき、貴重な機会となりました。

お声がけいただきました正本和人先生、大変ありがとうございました。

NVU研究会 2026
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Alzheimer’s Disease Network Conference From 鎌ヶ谷 での講演

臨床活動の話題です。

東京都健康長寿医療センター脳神経内科の井原涼子先生に特別講演をいただく予定です。

私も少しお話させていただきます。

医療関係者の皆様でご興味がありましたらご欄いただけますと幸いです。

 

 

 

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アルツハイマー病の脳萎縮:診断基準の変遷と最新知見からの再考

アルツハイマー病では海馬の萎縮が脳画像の特徴として考えられてきました。しかし、最近の画像バイオマーカー研究によりその概念は変わりつつあります。今回、アルツハイマー病の診断基準の変遷と、アルツハイマー病の海馬萎縮についてのウェブセミナーの機会をいただきました。

アルツハイマー病の臨床に関わる先生方、画像研究に携わる研究者の皆様のお役に立ちましたら幸いです。

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MRI技術を活用した神経科学研究会

2025年12月16日、表題の研究会(産総研・釣木澤先生主催)にて、病態神経科学研究におけるMRIの活用というタイトルで発表させていただきました。MRイメージングの神経科学研究への応用にはまだ大きな伸びしろがあると思われます。こういった研究会をきっかけに、イメージングが神経科学研究に活用され、両フィールドがさらに発展していくことを期待します。両方の分野をつなげていけるように、今年も一歩ずつ頑張りたいと思います。企画いただいた釣木澤先生、大変ありがとうございました。

追伸

年末あわただしく更新が年を越してしまいました。

皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

御殿場の会場近くにあったオブジェ。富士山、鷹、なすび、の縁起物!
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認知症学会での教育講演、アルツハイマー病の診断の変遷と海馬萎縮の意義

先週の11月21日に、第44回日本認知症学会学術集会(大会長:新潟大学脳研究所 池内健教授)にて教育講演をさせていただきました。

ISMRMでの発表内容を改訂した形で、「画像バイオマーカーで読み解く認知症の病態と診療」というタイトルで発表させていただきました。

アルツハイマー病の診断基準の変遷を画像バイオマーカーの観点から、そしてアルツハイマー病における海馬萎縮の病態を画像研究から考察して発表させていただきました。臨床関連の演題を自身で発表させていただくのは10年以上ぶりかもしれません。普段のイメージング・認知症病態研究を振り返る意味で、自分自身にとって大変勉強になりました。

座長を務めていただいた金澤雅人先生、貴重な機会をいただいた大会長 池内健先生、そしてたくさんの演題の中からこの演題を選んでお越しいただいた先生方、大変ありがとうございました。

 

会場の朱鷺メッセ

 

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歩くことが認知症の予防に!

Physical activity as a modifiable risk factor in preclinical Alzheimer’s disease
というタイトルの論文がnature medicineに報告されました。備忘録として要点を記録します。
  • 高い身体活動量(特に歩数の増加)は、アミロイドβ(Aβ)陽性高齢者におけるタウ蓄積を抑制し、認知および機能低下を遅らせる。

  • Aβ量そのものには影響しないが、タウ進展という「次の段階」にブレーキをかける可能性を示唆。

  • 特に座位中心の生活をしている高齢者で、歩数を5,000〜7,500 歩/日まで増やすだけでも大きな効果が期待できる。

  • 今後は、身体活動介入試験(ランダム化比較試験)で因果関係の検証が必要。

ということで、これまでは認知症予防に1日10000歩がよいのかと認識していましたが、認知症予防の観点では5000歩でも効果がありそうです。

認知症予防効果についてはいろいろ検証は必要と思いますが、歩くことが認知機能に悪いことはないと思いますので、積極的に歩きましょう。

ISMRM-JPCでExcellent Presentation Award, Silver Prizeを受賞!

8月下旬に姫路でJSMRMに参加して参りました。そこで共催のISMRM-JPCにて小野主任研究員が

Excellent Presentation Award, Silver Prize

を受賞しました!

受賞演題:UV-Induced Hyperpolarization for In Vivo 13C-MRI in Awake Mice: A Comparison with Trityl Radical Method

で、スイスEPFLとの共同研究プロジェクトです。

おめでとうございます!

なお、来年のISMRM-JPCは私がChairを務めさせていただき千葉岡崎で開催の予定です。

姫路城。流石に立派ですね。
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小野麻衣子主任研究員がde Leon Prizes in Neuroimagingを受賞!

シヌクレインのPETリガンド開発の論文で小野主任研究員がde Leon Prizes in Neuroimagingを受賞し、2025年7月にTorontoで表題の授賞式が行われました!

学会上でスクリーンにうつった小野主任研究員

受賞論文はこちらです。Imaging α-synuclein pathologies in animal models and patients with Parkinson’s and related diseases2024 Aug 7;112(15):2540-2557.e8. doi: 10.1016/j.neuron.2024.05.006. Epub 2024 Jun 5.

今回の研究成果がパーキンソン病、びまん性レビー小体病、多系統萎縮症、種々のシヌクレイノパチーの患者さんの病態解明と治療法の開発につながるよう、さらに頑張っていかねばと思います。

受賞おめでとうございました!

 

 

 

 

 

 

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