小野主任研究員らは、EPFLおよびPolarize社のAndrea Capozzi博士、Mor Mishkovsky博士らとの国際共同研究により、紫外線照射によって一時的に生成されるラジカルを利用した新しい超偏極13C MRI法を開発しました。スイス―日本国際共同研究プログラムの成果の一つです。
超偏極13C MRIは、生体内の代謝反応をリアルタイムに捉えることができる手法です。本研究では、ピルビン酸を重水素化することで超偏極性能を大きく向上させ、従来のトリチルラジカルを用いた方法に匹敵する性能を実現しました。
さらに、この方法を用いて覚醒マウス脳の13C MRSIを実施し、アルツハイマー病モデルマウスにおける脳代謝変化を捉えることに成功しました。この手法は、スイス留学時代の紫外線超偏極手法の成果を発展させたものであり、脳病態研究への応用を示した初めての報告となります。スイス留学時代の元同僚であり、現在も親しい友人でもあるAndrea Capozzi博士、Mor Mishkovsky博士らと、本研究を一つの成果としてまとめることができ、私自身にとっても思い入れの強い仕事となりました。
本成果は、覚醒状態の脳エネルギー代謝を評価する新しい技術基盤として、神経変性疾患をはじめとする脳疾患研究への応用が期待されます。
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